[詩] 雪 – 金子みすゞ

金子みすゞの「雪」です。


   誰も知らない野の果で
   青い小鳥が死にました
   さむいさむいくれ方に
 
   そのなきがらを埋めよとて
   お空は雪を撒(ま)きました
   ふかくふかく音もなく
 
   人は知らねど人里の
   家もおともにたちました
   しろいしろい被衣(かつぎ)着て
 
   やがてほのぼのあくる朝
   空はみごとに晴れました
   あをくあをくうつくしく
 
   小さいきれいなたましひの
   神さまのお國へゆくみちを
   ひろくひろくあけようと

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音声には COEIROINK の音声「アルマちゃん」を使用しています。

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