[読了] 境遇が同じでも分かり合えない(緑川ゆき「夏目友人帳2」花とゆめCOMICS)

第1巻は主人公の夏目の孤独が祖母の存在を知ることによって溶けていく様子が描かれている。誰にも理解されない孤独。その同じ孤独を知るものが過去一人はいたというのが救いになっている。

しかし,第2巻。同じ境遇であるだけでは,ひとは理解しあえないことに夏目は気づく。俳優の名取が物語に現れる。名取は夏目と同じ。妖怪を見ることができる。けれども,ふたりは互いに相手に自分とはちがうものをみる。夏目は名取の偽悪さが気になるし,名取は夏目の偽善さが気になる。

同じ境遇であっても,だからといって,ひとは同じようには考えたり,感じたりしない。やはり,理解しあえない部分があるということを夏目は気づく。

なんだか,この漫画,すごい。

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