[読了] 自分の気持ちを受け止めてくれるひとがいたら孤独は癒えるかもしれない(緑川ゆき「夏目友人帳4」花とゆめCOMICS)

夏目友人帳,第4巻。

名取から夏目は旅にさそわれた。他に友達がいるだろうにという夏目に,同じ風景が見える友達は君だけだと名取は言う。

名取との旅行中,夏目は夢でうなされる。名取とならば本当の自分の気持ちを語り合えるように思ったが,それは,もしかしたら,今まで自分は一度も本当のことを誰にもしゃべらないで生きてきたのではないか。それをなんという言うんだ。そうか,嘘つきだ。夏目がこれまで周囲から常に言われてきた言葉,嘘つき。夏目は夢のなかでその反響する「嘘つき」にうなされる。

旅が終わる頃に夏目は決意する。いつか,本当のこと,妖が見えるということを話そうと決める。自分の本当の気持ちを知ってもらいたいひとに,打ち明けようと決める。

夏目のいう「本当のこと」とは,相手を怖がらせてしまうこと,妖のこと,妖が見える自分のこと。そのことがあまりに大きくて,夏目が思っているけれども言えずにいる「本当の気持ち」が今ははっきり見えてこない。

本当の気持ちか。たしかにそれを言うことができて,それを受け止めてくれるひとがいたら,夏目の孤独は癒えるかもしれない。

  • 緑川ゆき(著)「夏目友人帳 4 」(花とゆめコミックス) [Amazon]

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